2016/12/24
神奈川大工学部の高野敦准教授らは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で強化し軽量化した新型ハイブリッドエンジンやフェアリング(ロケットの先頭部)分離機構を搭載した超小型ロケットの打ち上げに成功した。これを報じたニュースイッチ(12/24)によれば、伊豆大島差木地近隣広場(東京都大島町)から打ち上げたもので、機体とデータの回収に成功している。将来は小型衛星の打ち上げを想定しており、小型で安価なロケットと組み合わせれば、打ち上げコストの大幅な削減が期待できる。
12月3日に打ち上げたロケットは高度約2キロメートルに到達後、パラシュートを展開して安全に着水した。機体は全長2.5メートル、直径0.12メートルの円筒型で、加速度計や気圧センサー、カメラなどを搭載。既製品に比べエンジンを10%軽量化した。またフェアリングの分離機構は人工衛星の宇宙での放出に対応できる。ロケットの材料費は1台あたり約80万円と既存のロケットと比べて安価だ。今後の予定として2017年8月にも、軽量化した燃料タンクを積んだ小型ロケットを打ち上げる。また2020年までに機体重量を大型化し、高度100キロメートルへの打ち上げを目指す。