2016/05/29
2017年3月卒業予定の大学生・大学院生の就職活動は、企業の面接・選考が6月1日に解禁されるが、産経新聞(5/29)は最近の就活状況を報じた。同紙によれば、経団連の採用指針では解禁日が昨年の8月1日から2か月早くなった。日程変更は2年連続。解禁日が前年までの4月1日から4か月遅くなった昨年は人材争奪戦が激化し、内定を出す代わりに他社への就活を終わらせるよう強要する「オワハラ」が問題となったが、今年は沈静化しているという。ただ内定を前倒しで出す企業はむしろ増えており、選考解禁前夜には半分の学生が事実上の内定を得ているとの見方もある。
就職情報提供会社のディスコの調査によると、5月1日時点で内定を獲得した学生は29.1%に上り、昨年の同時点の17.9%を大幅に上回った。結局、選考解禁日を早めた分だけ、企業が内定を出す時期も早まっただけのようだ。ディスコの広報は、「事実上の内定を含めれば、5月末段階では5割近いところまで上昇するだろう」と予測している。大学や学生側も指針破りは承知の上だという。