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神奈川大学が開発中の「宇宙エレベーター」、世界最速!時速100km達成

2022/02/13

神奈川大学の「宇宙エレベータープロジェクト」で研究、開発しているクライマー(昇降実験機)が、2021年9月、テレビ番組の企画で世界最速の時速100km(※)を達成した。

 2008年から始まった「宇宙エレベータープロジェクト」は、神奈川大学の学生であれば学部、学年を問わず誰でも参加できる。宇宙エレベーターの地上昇降実験機と地上降下型ロボットの設計・製作および宇宙エレベーターの広報活動を日々行い、製作した機体は毎年夏頃に行われる「宇宙エレベーターチャレンジ(SPEC×ROC)」に出場させ、クライマー技術の向上に取り組んでいる。

 「宇宙エレベーター」は人や物資を地上と宇宙間を輸送する上で理想的な手段であり、人工衛星と地球を結び、クライマー(昇降実験機)が宇宙へと昇っていく。はるか先の宇宙を目指すためにはクライマーの速度が鍵となり、輸送時間の短縮につながる。

 世界最速の時速100kmを達成したクライマーは、全長660mm・全幅280mm・重さ9.21kg。ウレタンゴム製のローラーをベルトに挟み、回転させ上昇させる仕組みで、速度はコンピュータで制御し、下降時も自動で速度を調整する。

 クライマーの設計・開発に取り組んでいるのは学生14人と教職員。工学部電気電子情報工学科1年の居川昇陽さんは「記録会当日は強風の影響や機体の破損などもあり、世界記録達成は困難だと思っていましたが、1人1人が役割を全うすることで、時速100kmという記録を出すことができました」と達成当日を振り返った。

 今後は今回の実験で得た情報を活かし、時速200kmを目指して開発を進め、実用化に向けて改良を重ねていく。

※ベルト上のテザー(走路)を垂直に昇る条件

参考:【神奈川大学】宇宙エレベーター世界最速記録、時速100km達成!!(PDF)

大学ジャーナルオンライン https://univ-journal.jp/143356/

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